新潟工業短期大学

学長メッセージ大学案内

学長佐藤 孝

新潟工業短期大学は、1968年に「実学一体」を建学の精神として開学しました。この建学の精神の下、現在、教育目的と3つのポリシーを定め愛情と情熱を持って教育に取り組んでおります(教育目的と3つのポリシーについては本学のホームページをご覧ください)。

 建学の精神の「実学一体」とも関連しますが、人が様々な知識を学びそして多くの経験をして専門家になって行く道筋は、大きく分けて2つあります。1つ目は、初めに基礎を学びその後に専門を学ぶ道筋で、2つ目は、初めに専門を学んで興味を持って更に深く学ぶために基礎を学ぶ道筋です。多くの学生は、基礎を学んだ後に専門について学ぶ道筋を歩んでいると思いますが、それだけが「学び」の道筋ではありません。まずは好きなことをやってみる。その上で、もっと詳しく知りたくなって基礎を学び始める。このような学びの道筋でも良いのではないでしょうか?

 日本には、「工学」を学ぶ様々なレベルの学校があります。工業高校、工業高等専門学校(いわゆる高専)、工業系の短期大学、大学の工学部や理工学部、工業系の大学院、それに工業系の専門学校があります。「教室で基礎を学ぶよりも、実験室や実習室で実際に機械や電子回路に触れて結果が目に見える方が楽しい。」と感じる子供に、無理に基礎を学ばせても成果は上がりません。やはり、学びは楽しくなければならないと思います。一方で、専門を学ぶための基礎がしっかり理解できていないため、仕事の内容を理解するのに時間が掛かることがあります。上で述べたそれぞれの学校が、その目的を定めて学びの順序を決めています。これらの学校で学ぶ学生は、自分の将来の目標を考えた上で、自分が進学する学校を選んでいるものと思いますが、学生の目標は学ぶに連れて変わっていくものです。一度選択したからと言って、その後ずっと同じ気持ちでいる学生ばかりではありません。そこで、どの学校で学んでいても、学びの順序を変更できることが重要ではないかと私は思います。

 工業系の短期大学は、制度的に大学への編入学やその短大の専攻科への進学が可能です。新潟工業短期大学では、卒業してすぐに就職する学生へのサポートはもちろん、大学等へ進学して更に学んでから就職することを希望する学生へのサポートも積極的に行っています。今、自動車や電子回路が好きで、将来の仕事にしたいと考えているのであれば、すぐに技術を学びたいのか、じっくりと基礎を学んでから専門技術を学びたいのかを考えてください。でも、その気持ちがはっきりとせず、「とりあえず今は好きなことを学びたい。」と考えている場合は、私たちと一緒に学びませんか?

新潟工業短期大学は、どちらの学生にも満足できる学びの場を提供し、皆さんが誇りと自信と使命感をもって健康で楽しい学生生活を送る環境を整備することを目標としています。

学長プロフィール

佐藤 孝 (さとう たかし)

昭和51年3月 京都大学工学部電子工学科卒業
昭和56年4月 新潟大学助手工学部
昭和58年1月 工学博士(京都大学)
昭和59年12月 新潟大学講師工学部
昭和61年11月 新潟大学助教授工学部
昭和63年9月 米国JILA Visiting Fellow(平成元年9月まで)
平成7年4月 新潟大学教授工学部
平成26年4月 新潟大学教育学生支援機構教育支援センター長(平成28年1月まで)
平成28年2月 新潟大学教育学生支援機構グローバル教育センター長(平成30年1月まで)
平成31年3月 新潟大学定年退職
平成31年4月 新潟工業短期大学特任教授
令和2年4月 新潟工業短期大学長 現在に至る

専門:レーザー、光計測、光情報処理、科学教育、工学教育
所属学会:日本工学教育協会、電気学会、電子情報通信学会、日本物理学会、応用物理学会、レーザー学会、IEEE、OSA
学会役員:日本物理学会会誌編集委員、日本物理学会新潟支部委員、日本物理学会代議員、日本工学教育協会事業企画委員会委員 などを歴任。

著書・論文等

論文

「専門高校からの大学入学生に対する教育方法」、共著、工学教育、第52巻、第1号、9頁~14頁(2004)
New frequency stabilization method of a semiconductor laser using the Faraday effect of the Rb absorption line, Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 43, No. 5A, pp. 2504-2509 ( 2004 )
他、論文約70編、査読付き国際会議114編等

著書

「電気の不思議~エレクトロニクスへの招待~」、共著、コロナ社、平成7年
「工学力のデザイン」、共著、丸善、平成19年 等