新潟工業短期大学

お知らせブログ

7/17(日)新潟工業短期大学 生涯学習講座を開催しました!

2022年07⽉19⽇ブログ

交通事故の死亡者数が年々減少を続けるなか、バイクに乗った中高年層が係る事故が増加傾向にあります。これは、再びバイクに乗り始める『リターンライダー』が増えたことも原因のひとつと考えられています。そこで、バイク初~上級者、リターンライダー、これから免許取得を考えている方などバイクに興味を持つ様々な方を対象に、安全にバイクを楽しむための『白バイ隊&レーシングライダーが伝授!ライディングテクニック講座』を開催しました。

第一部では、新潟県警察本部 交通部 交通機動隊 様から『白バイ隊員がライダーへ伝えたいこと』と題して講演していただきました。講師には・・・何と!白バイの運転技術を競う全国大会で優勝した隊員ら豪華2名に担当していただきました(^^)/

事故を起こさないためには、運転する前に、『ネンオシャチエブクトウバシメ』の確認が大切!と白バイを前にしながら講座が始まりました。ネン → 燃料、オ → オイル、シャ → 車輪、チエ → チェーン、ブ → ブレーキ、ク → クラッチ、トウ → 灯火類、バ → バッテリー、シメ → 締めのことで、日常点検の作業リストなんです! 隊員はひとつずつ点検方法を説明しながら、『特にタイヤのひび割れや空気圧などは、よく確認して欲しい』と注意がありました。

続いて、実際に白バイに乗車しながらの解説がスタート!! 正しい乗車姿勢やニーグリップの大切さについて説明した後、低速走行時の視線、リアブレーキやクラッチの活用について実際の走行を交えて分かりやすく教えていただきました。

さらに、白バイと言えば・・・『狭所ターン!』あざやかにクルッと方向転換するテクニックを披露していただきました。会場からは『おーーーっ!』『スゴイ!』などの感嘆の声が聞こえてきました(笑)その他にもスラローム走行など、日頃の訓練成果を惜しみなく披露していただきました。排気量1300ccのビッグバイクに白バイ用の架装を含めると・・・モンスター級の重量になる白バイ。そのバイクを手足のように操る姿に、参加者から大きな拍手が送られていました。なぜ・・・あんなにバイクをイキイキと走らせることができるのでしょうか?きっと、徹底した訓練の賜物なんですね(^^)/

全国優勝を達成した隊員から、バイクが曲がろうとする『セルフステア』を上手に利用してコントロールすると良いなど、バイクコントロールについて受講者へアドバイスがありました。

最後に、『ツーリングに関連した事故が起きていることから、休憩をしっかりとって、安全にバイクを楽しんで欲しい』と呼び掛けがありました。

第二部では、全日本ロードレース選手権 ST600クラスや鈴鹿8耐にも参戦している平野ルナ選手(TransMapRacing with ACECAFE)より、『レーシングライダーの世界』と題して競技用バイクの特徴やサーキット走行時のコントロール術、そしてライダーの安全を守る装備について解説がありました。

日頃バイクに乗られている皆んさんは、エンジンを始動してクラッチレバーを握り・・・1速にギヤを入れるとき、左足を踏み込みますよね?そして、2速・3速とシフトアップするときは、左足のつま先を上げますよね? でも、レース用のバイクは、逆なんです。ご存じでしたか!?その理由は、サーキット走行時は、空気抵抗を極力少なくするために、ライダーはタンクの上に伏せた状態で走行します。その際、つま先を上げてシフトアップするのはとても大変。そんな理由もあり逆シフトが採用されています。

また、ライダーが着用しているレーシングスーツは、安全装備のエアバックが内蔵(^^)/ そのため、なんと!レーシングスーツの重量が60kgを超えるほど。マネージャーの山田 様から、『ライダーはこれを着て運動しているわけじゃないですけど、とても重いです。』と解説があると・・・すかさず平野ルナ選手は、『運動していますっ!!』と反論(笑)ナイスな掛け合いに会場はホッコリ(^^) もちろん、ライダーはレース中激しく体を動かしてライディングしてますよね~ 

そして、そのレーシングスーツの膝部に装着しているバンクセンサーはライダーがバイクの傾きを知るためのものです。白バイと違い、外足荷重で内側に大きく体を傾けて乗る『ハングオン』スタイルについても、モーメントや荷重移動について細かく説明していただきました。また、ヘルメットに取り付けられているバイザーも、大きく分けて晴れの日、雨の日用があり、雨の日用は全く曇らない処理が施されている高性能品なんです。

日頃サーキット走行を楽しんでいる参加者から『自分がバイクに乗るうえで、大きなヒントをもらった!』とのとおり、分かりやすく丁寧な解説をしていただきました。

最後に、バイクはタイヤのはがき1枚分の面積だけで地面と接触している乗り物なのでタイヤは重要。バイクの性能や特徴に合ったタイヤを正しく選んで適正空気圧で使用してください。とブリヂストンタイヤでサービスの業務も行う平野ルナ選手からアドバイスがありました。

新潟県警察本部 交通部 交通機動隊の皆様、平野ルナ選手&山田マネージャー様、

お忙しい中、ご講演とご指導をいただきありがとうございました!

安全運転を心がけ、楽しいバイクライフを送りましょう!!

※この講座の模様は、NHKニュースでもとりあげていただきました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20220717/1030021799.html